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心臓大血管外科学分野
教授 紙谷 寛之

平成26年3月に着任いたしました。私は平成9年に北海道大学を卒業し、金沢大学にて心臓血管外科の研修を受け、平成15年から平成26年まではドイツのハノーバー医科大学、ハイデルベルグ大学、イエナ大学、そしてデュッセルドルフ大学にて勤務してまいりました。旭川医科大学では、ドイツでの経験を活かしつつ、日本の素晴らしいところを取り入れ、世界トップレベルの心臓外科治療を実現しようと意気込んでおります。

ドイツでは弁形成を中心とする低侵襲心臓手術、デービット手術など胸部大動脈手術、そして心移植など重症心不全に対する外科治療を3本柱として診療及び研究に従事してまいりました。着任より2年が経過しましたが、低侵襲心臓手術と胸部大動脈外科については症例も集まりつつあり、順調に軌道に乗りました。重症心不全に対する外科治療については、補助人工心肺や補助人工心臓などの経験を蓄積しつつあります。当院は移植認定施設ではないため、私のドイツでの経験を100%生かすことは困難ですが、道内唯一の移植認定施設である北海道大学と密接な関係を築き、道北およびオホーツク海沿岸地方の最後の砦として機能してまいります。

幸いなことに、着任以来順調に症例数も増加し、2015年は開心術160例、胸部大動脈ステントグラフト内挿術40例と心臓及び胸部大血管手術で200例を達成し、道内でも有数の症例数となりました。大学病院では教育・研究も行われますが、それも充実した臨床があってのことです。今後も、地域の循環器科の先生方の信頼に応えられる手術成績を出し続けていけるよう、更なる努力を重ねる所存です。

当科の2016年の新規プロジェクトとして、小児心臓外科の再開と経カテーテル的大動脈弁置換術の開始が挙げられます。

小児心臓外科については、当科では長らく散発的に行われるのみでしたが、このたび経験豊かな小児心臓外科医を招聘し、2016年4月より専門的な診療体制を構築することとなりました。道北・オホーツク海沿岸地方の患児の方々及びそのご家族のために、皆で一丸となり努力してまいります。

経カテーテル的大動脈弁置換術は、手術をすることができないような超重症・超高齢の大動脈弁狭窄症患者に対する治療として、欧米では2007年より、日本でも2013年より保険治療として行われております。当院でも先日、施設認定を頂きました。道内では今までは札幌の病院でのみ施行可能でしたが、今後はここ旭川でも施行可能となります。この治療の対象となるような超高齢者患者さまにとっては、札幌への移動・滞在は大きな負担となります。今後は、この治療に関しても、道北・オホーツク海沿岸地方の一拠点として機能していく所存です。

地域に溶け込んだ大学病院でありつつも、世界最高レベルの治療を供給できる、そのような理想像に向け、スタッフ一同、皆で力を合わせて努力しています。また、患者さんの不安を少しでも軽減できるよう、心の通った治療を心がけています。24時間365日、ホットラインで救急対応しております。地域の先生の方々、そして心臓の手術が必要と言われた患者さま、どうぞお気軽にご相談ください。